パラボリックとは?インジケーターを使った分析手法を紹介!

テクニカル分析における手法の1つにパラボリックというものがあります。

パラボリックは上手に活用することで継続的に利益を狙うことができます。

インジケーターが絡んでくるので本格的な分析になりますが、様々な指標を組み合わせて使うことで活用は無限大です。

今回の記事ではそんなパラボリックについてまとめました。

テクニカル分析にそこまで詳しくないという方でも理解できるように、わかりやすく書いていますのでぜひ読んでみてください。

パラボリックとは

パラボリックとはFXのテクニカル分析で使う指標の1つです。
パラボリックはSARというロウソク足を追いかけるように描画されるインジケーターを用いて分析を行います。
インジケーターとはFXで売買を決める際のサポートツールです。
SARとはストップ・アンド・リバースを表します。つまり、一旦止まって、反転する所ということなので、トレンドの転換点の指標になります。
トレンドの転換点を上手く捉えることができれば継続的に利益を狙うことができます。

パラボリックの特徴

画像元

上の画像の紫色の点が連なって表示されているものがSARです。

この点一つ一つの場所は後ほど紹介する計算式によって割り出されて表示されます。

画像を見て気が付いた方もいるかもしれませんが、このSARには以下のような特徴があります。

  1. 上昇トレンドの時はロウソク足の下に表示され、下降トレンドの時はロウソク足の上に表示される。
  2. トレンドの終盤に向けて点の幅が広くなる。

1.上昇トレンドの時はロウソク足の下に表示され、下降トレンドの時はロウソク足の上に表示される

画像を見ると上昇トレンドの時はロウソク足の下に表示されていたSARが、下降トレンドに変わる転換点でロウソク足の上側に反転しているのがわかります。

この特徴のおかげで、トレンドの方向が一目でわかりますし、トレンドの転換点もわかります。

2.トレンドの終盤に向けて点の幅が広くなる

画像をよく見るとトレンドの終盤に向けて点の幅が広くなっています。

仕組みについては後ほど説明しますが、この特徴があることによってトレンドがあとどのぐらいで転換するかを予想しやすくなります。

SARの計算方法

次にSARがどのような仕組みで表示されているのかを説明します。

ここに関しては理解していなくても、パラボリックを活用したトレード自体は可能なのですが、仕組みを理解することで活用の幅も広がります。

SARの一つ一つの点は以下のような計算式で算出されています。

【上昇トレンドの場合】

(1つ前のSAR)+(加速因子)+(トレンドの最高値-1つ前のSAR)

【下降トレンドの場合】

(1つ前のSAR)-(加速因子)+(1つ前のSAR-トレンドの最安値)

先程説明した点の幅が徐々に広くなる要因を生み出しているのが加速因子です。

加速因子はトレンドはどこかのタイミングで終わりが来るという前提のもと設定されています。

一般的な初期値は0.02でそこから、0.04、0.06、0.08…と0.02ずつ増えていき、最大で0.2まで増えます。

トレンド中の最安値や最高値が更新されたタイミングで0.02にリセットされます。

この加速因子はトレンドが続くにつれて大きくなり、SARの間隔は少しずつ広くなるので、トレンドの終わりに近づくにつれてSARの間隔も広くなっていくという状態になります。

パラボリックの活用方法

パラボリックの仕組みがわかった所で、活用方法を説明します。

トレンドの転換点でポジションを転換する

トレンドが転換したタイミング、つまりSARとロウソク足が交差したタイミングでエントリーをします。

そして、更にその次のトレンドの転換点で決済することで利益を得ることができます。

上昇トレンドの場合、SARがロウソク足の下にある状態から上抜けたらそのタイミングで売りのエントリーをします。

下降トレンドに転換後は再度SARがロウソク足と交差したタイミングでトレンドが終了するので、決済をします。

決済したタイミングですぐに次のポジションを建てれば、短期間で継続的に利益を出すことできます。

このようにトレンドの転換点でポジション変えを繰り返す取引をドテン注文といい、パラボリックはドテン注文を想定して作られたものです。

画像元

複数の時間足を一緒に表示する

SARは15分足、1時間足、4時間足など複数の時間足を同時に表示することができます。

複数の時間足のSARを表示した際に、方向が同じであれば強いトレンドであると期待できます。

以下の図を例にとって説明します。

青い線のSARが①の場所で、トレンドの転換を見せていますが、この時はまだ決済せずに転換点の揃う②のタイミングまで待ちます。

複数の時間足のSARが揃ったタイミングで決済を狙うことで、より大きな利益を狙うことができるということです。

パラメーターを調整する

SARは計算に用いられる数値を自分で設定することができます。

設定できる数値に加速因子の初期値があり、この数値は特に影響が大きくでます。

先程一般的に初期値は0.02と説明しましたが、この初期値を上げることでSARは最初から大きく動き、トレンドの転換を掴みやすくなりますが、騙しに合う可能性も上がります。

騙しとはトレンドの転換のような動きを一瞬だけ見せた後に、またもとのトレンドに戻るチャートの動きです。

初期値を小さく設定していると、SARの動きが緩やかなので騙しには合いにくくなりますが、トレンドの転換を掴むタイミングは遅れます。

【まとめ】パラボリックを使って継続的に利益を狙おう!

パラボリックについて理解していただけたでしょうか。

今回は単独での使い方しか紹介していませんが、パラボリックは他のインジケーターと組み合わせて使うことでさらなる効果を発揮します。

よりレベルの高いテクニカル分析がしたいという方は試してみてください。

また、インジケーターは自分で線を引くものではないので、仕組みの部分は理解していなくても活用方法がわかっていれば使うことはできます。

初心者の方はやりながら理解していくという方法もあるので、まずは設定して試してみましょう!

この記事を書いた人

スマキャン編集チーム

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