9月11日のニュースです。
米国手動の新経済圏構想である「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」が正式な交渉入りで合意した。
IPEFは米国バイデン大統領の呼びかけによって、経済分野の協力を深める目的で5月に発足された。
インド太平洋地域で影響力を増す中国に対応する新たな枠組みを作ることを目指す。
参加国は日本、インド、オーストリア、韓国や東南アジアの国々を含む14カ国だ。
貿易、供給網、クリーン経済、公正な経済の4つの分野で構成され、参加国は協力関係を深めたい分野にのみ参加することができる。
現在日本は4つの全ての分野に参加を予定している。
中国に対抗する目的で発足されたIPEFだが、中国を切り離した経済圏を作るのは簡単ではない。
現在参加国の多くが中国との貿易に依存している状態で、経済的な結びつきが強い。
2020年の時点で参加国の貿易総額に占める割合を見ると、多くの国で2割以上を中国が占めている。
特に半導体やレアアース、蓄電池の生産に欠かせない鉱物などは中国が大きなシェアを握っている。
現状の打開に向けて新たな経済圏を機能させる為には、参加国をつなぎとめる具体的な経済効果を示せるかどうかが鍵となる。